英語があまり得意じゃないけど、貿易実務検定C級の「貿易実務英語」科目はどれくらいの英語レベルが必要なんだろう?そんな疑問にお答えします。
こんにちは、メーカー勤務で約10年ほど貿易事務員をしている 沢村(さわむら) です。
物流会社やメーカーでの貿易実務経験をもとに、皆さんのためになる情報を発信していきます。
今回は貿易実務検定C級の「貿易実務英語」科目の試験対策がテーマで、以下の内容についてまとめています。
- 貿易実務英語 科目概要
- 貿易実務英語 試験対策
- 重要ポイント
貿易実務検定C級 試験概要
貿易実務検定C級は「貿易実務」と「貿易実務英語」の2科目から構成されます。
本記事では貿易実務英語に焦点をしぼって、試験の対策方法について記載します。
貿易実務検定C級の試験概要については以下の記事を参考にしてください。
貿易実務英語 科目概要
出題形式
問題数:32問
配点:50点満点
時間:45分
貿易実務検定C級の「貿易実務英語」科目は、以下の形式で出題されます。
問題 | 出題形式 | 問題数 | 配点 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1 | 英単語等の意味(語群選択式) | 20問 | 20点 | 20分 |
2 | 英文和訳(三答択一式) | 10問 | 20点 | 15分 |
3 | 英文解釈(三答択一式) | 2問 | 10点 | 10分 |
合格ライン
2科目合計で80%
「貿易実務英語」科目単体での合格ラインというものは存在しません。
貿易実務検定C級では、貿易実務(150点)と貿易実務英語(50点)の2科目合計で80%以上を取ることが合格ラインとなっているためです。
仮に貿易実務をフルスコアで解けたとしても150点では合格点には届かないため、そういった意味では貿易実務英語の対策は必須です。
貿易実務英語で45点程度は取れるように勉強しておくと安心ですね。
出題レベル
中学英語レベル
※ただし単語は対策が必要
そのためTOEIC700点程度の英語能力があるかたであれば、文法について特別な対策・準備は不要です。
しかし出題される単語はTOEICや日常会話ではなじみのない専門用語も含まれるため対策が必要です。
貿易実務英語 試験対策
英単語等の意味(語群選択式)
「英単語等の意味(語群選択式)」では20分で20問を解く必要があります。
出題される問題は以下のような形式です。
次の用語の意味を語群から選びなさい。
(ア) Acceptance
(イ) Agent Commission
(ウ) ~
…
(ト) Unit Price
<語群>
(1) 商品
(2) 依頼人
(3) ~
…
(36) 国際商業会議所
与えられた選択肢の中から該当する単語を選ぶ方式のため、時間が足りなくなるということはないはずです。
過去問を確認する限り、貿易実務検定C級の貿易実務英語「英単語等の意味」で出題される英単語は、ほとんどが公式テキストに記載されている用語集から出題されています。
そのため、公式テキストの用語集を利用することが一番の対策です。
また「英単語等の意味」で出題される英単語は、続いて解くこととなる「英文和訳」や「英文解釈」にも含まれていることが多いため、試験合格のためにも確実に覚えるようにしましょう。
関連する言葉(ETDとETA、Gross WeightとNet Weight)や、対になる言葉(Freight CollectとFreight Prepaid)で覚えると理解が深まります。
出題される英単語はいわゆる商用英語で、コレポンで使うことはもちろん経理や営業のかたにもなじみのある単語が多々あります。
英文和訳(三答択一式)
「英文和訳(三答択一式)」では15分で10問を解く必要があります。
出題される問題は以下のような形式です。
次の英文について適切な和訳を選びなさい。
1) As we do business with a number of local manufacturers, we believe we will be able to meet your various needs.
選択肢
A) ~
B) ~
C) ~
この和文英訳(三答択一式)では、以下の表現がよく出題されます。
- 信用状
- 手形
- 保険
- 英語ビジネスレターの基礎表現
英語ビジネスレターの基礎表現
- 取引の申し込み
- 信用照会
- 引き合い及びその回答
- オファー
- 取引条件
- 注文
- 信用状
- 船積み・保険
- 決済
- 苦情・クレーム
上記に関連した実務に携わっているかたには馴染みのある表現で理解しやすいと思いますが、そうでない方は公式テキストの「貿易実務英語の基礎知識」にてこの表現に慣れておくようにしておきましょう。
英文解釈(三答択一式)
「英文解釈(三答択一式)」では10分で2問を解く必要があります。
以下のように1ページに英文書類が記載されており、もう1ページに問題が記載されています。
問題
Sawamura Trading CO., Ltd.
Boston Branch USA
XXXXXXXX ←タイトル部分
xxxxxxxxxxxxxxxxxxx
xxxx : xxxx
xxxx : US$50,000
xxxx : Tokyo, Japan
xxxxxxxx
設問
設問1 次の記述のうち誤っているものはどれか
A)~
B)~
C)~
設問2 次の記述のうち正しいものはどれか
A)~
B)~
C)~
記載されている書類の文章ですが、内容を一字一句すべて確認する必要はありません。
まず書類の「タイトル」部分を確認しましょう。そしてこの書類が注文書なのか、請求書なのか、信用状なのか、といった判断をします。その次に設問に目を通すと解答が一目瞭然となることが多いです。慣れてくれば1問について1分程度で解答することも難しくありません。
見直しの時間も十分に取れるようになるため「タイトル確認からの設問確認」という方法を強くおすすめします。
重要ポイント
英単語が重要
貿易実務英語で点数をとるためには、貿易実務特有の英単語をしっかりと覚えることが重要となってきます。
貿易実務英語の「英単語等の意味(語群選択式)」だけでなく「英文和訳(三答択一式)」「英文解釈(三答択一式)」にも関連するためです。
まずは公式テキスト内の貿易実務英語用語集に目を通して単語テストを行いましょう。間違ったものはチェックしておき次は間違った単語のみ単語テストを行なう、といったサイクルを繰り返して記憶を定着させます。
英単語の勉強は10分程度でもよいのでできるだけ毎日繰り返し行なうことが大切です。
まとめ
貿易実務検定C級の貿易実務英語は難易度は高くありません。
もっとも得点につながる英単語を繰り返し学習し、公式テキストに記載されている内容をしっかりマスターできれば初心者であっても十分合格ラインに届きます。
また試験を受けるうえで一番の目的は合格することですが、出題される英単語は貿易実務を行う上で必須の英単語が大半であるため、けっして無駄になることはありません。実際の業務でもしっかり活用できるように勉強を頑張りましょう。
試験勉強で得られた英語能力を実際の業務でもしっかり活用できるようにしてくださいね。
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